【コスプレ推奨計画】
「なぁ、突然だけどこのゲームには様々なものが少ないと思う」
「いきなりどうしたテレッテ」
いつものように突然吐き出されるテレッテこと順平の不満。それに当然のように応対するリーダー。
この流れは不変であり、その為大変な事を作っている事はもはや一目瞭然だったんだが。
「でだ、結局何が足りないんだ?」
「決まっているでしょう」
確かに、イベントにしても一年通すのに誕生日イベント一個も無いのかとか色々突っ込みたい事があるんですが。
「プールとかそういったものが一切無いんですよ!!」
「うん、ストーリーに関係ないしな」
「じゃあ何だよあの体験学習は。あれ無くても十分大丈夫じゃん」
11月。この月は一週間ほど体験学習というテキスト一行で終わるもので一週間を片付けられてしまう。
そんな投げやりな一週間ありですか。
「具体的には体育の授業の体操着及びスク水、中止になった文化祭のメイド服ですね」
「ああ…」
「俺としては出来ればちょうど人数が合う二年だけにすると、アイギスが体操着、ブルマー付。風花がスク水、ゆかりッチは本編の通りメイド服ですな」
「出来れば俺としてはスク水は白を強く希望する」
「分かっているな」
「後服装は全部俺が同好会で作ったものを」
順平は思った。この男同好会で何を作っているんだろうか? 普通もっと違うもの作るんじゃないのか?
「サイズ合うのかよ?」
「抜かりない」
「いつ調べたんだよ?」
「ノーコメント」
順平はあえてそれ以上聞く事はしなかった。
「あ、ちなみにスク水には風花ならば『ふぅか』と入れてもらうからな、勿論平仮名で」
「それ採用」
ちなみに四人を表すとこんな感じ。
ふぅか
ゆかりん
みっちー
あいぎしゅ
いくら一般的な高校生でもこんな会話をいつ女子が来るか分からない寮のロビーで話すもんじゃないと思う。
「問題はどうやって着てくれるかだよな」
「いや、それについては問題ないだろう」
突然現れる別名エロゲに出てもおかしくない声の人でしょう先輩こと真田先輩は語る。この人どんな対策を採ったんだ?
「以前シンジとだが、美鶴がどうやって変わった服装をするか考察した事があってな、その時成功した作戦を伝授しよう」
「どこから突っ込めばいいのやら分かりません先輩」
あえて全部を突っ込んでおくと。
1:何て事を二人で考えているんだ。
2:よく成功したな。
3:成功した後どうなったのか性的に気になる。
4:桐条先輩がどんな格好をしたのか。
5:それが確実に成功するとは限りません。
「言ってしまえばその人のやる気を引き出せばいいだけだ。過去の成功例は土下座して頼み込んだがな」
荒垣先輩も揃って何やっているんですか。
「ちなみにボンテージ+鞭+蝶メガネ+ロウソクだった」
「(;´Д`)」
「(;´Д`)」
「今でも背中にはその行為の跡が残っているな」
「Σヽ(゚Д゚; )ノ 」
「Σヽ(゚Д゚; )ノ 」
この寮変態ばかりだな。
「さて、問題はどうやって着させるかだ」
「ハーイ、俺様いい事考えちゃった」
「どんな方法だ伊織?」
簡潔に説明するとこうだ。博打は強いが、女子の人数がそこそこいるこの寮。ゲームと称して着るような流れを作ればいいのだ。
「やっぱこれしかないでしょ?」
順平が取り出したのはこの寮の人数分の割り箸だった。
「待て」
「何だシンジ?」
ああ、SM服を着てくださいとお嬢様に懇願した挙句鞭で打たれたコンビ復活か。
「テメェらボコされるのがオチだぞ」
「無茶でも何でもやるしかないんだ!!」
「誰も止めるなんて言ってやしねえ。俺はセーブ役だ」
「以前女王様の格好をさせてSMプレイをしていた人が言う台詞ですか?」
「アキッ!! テメェなんて事を!」
時既に遅し。欲望にまみれた四人は早速実行に移るのだった。
あれ? 小学生が一人いたはずだけどどこへ行った?
「コロ丸……僕ここにいていいのか分からなくなっちゃったよ……」
「ワンワン」
「アイギスさん、何て言っているんですか?」
「じゃあ自分も輪に入ればいいだろうとコロ丸さんは言っております」
「……大人ってずるい」
こうして五人になった。
「あんたまたなにやらかすのよ?」
「王様ゲームしようぜ」
「一回死んでみる?」
いつもの流れ、いつもの展開。当然のことだが、順平の提案はゆかりによって却下されたのだった。
「困ったぞ、俺の計略がものの見事に崩されたぞ」
「いや、当たり前だから。だがゆかりに聞いたのはあながち間違いじゃない」
「何故だ?」
「こういう場合、挑発すれば一番引っかかりやすいのはこの寮の中では誰であろう彼女だ。古畑任三郎だってスマップの事件の時はキムタクが初めに自供したし」
「分かるような分からないような……」
「理解するんじゃない、肌で感じるんだ」
何故こうも馬鹿な事を真面目に言えるのだろうか、輪に入ったものの未だに自分の立場をどうしようか迷っていた天田は自問自答していた。
「仕方ない、やっぱりここはほかの皆とヤるか」
「気のせいに思いたいけど一部だけおかしな表現があったよね?」
「だってねぇ順平?」
「だってねぇ? 王様ゲームですよ王様ゲーム」
「馬鹿じゃないの? あんたたち凄い馬鹿じゃないの?」
「だけどよく考えてほしい。王様ゲームはイカサマが無いと分かったらそれが一番楽しくなる。つまりそれが無いか皆で調べてもらえば純粋なゲームになるじゃないか」
そう、俺たちはイカサマをあえてしないという方法で全員をゲームの舞台に立たせようとしている。
問題はイカサマが無い状況でどうやって望みの行動をさせるかだ。
そう、これは純粋な運が必要なゲームだ!
だが安心してくれたまえジョニー、こんな事もあろうかと既にパラメータをドーピング済みだ。
作者の一週目、それで全てが賄える凄まじい現象。
ルシファーレベル99、パラメータフルマックス、勝利の雄たけび付き。サタンもあるよ☆
つまり。
舞台に立っただけで勝利は決まっている!!
ハルマゲドン。
「というわけで美鶴、俺達も参加してみる気はないか?」
「俺はアキがおかしな事をしないように見張ってよう」
「ふむ……ここは一つ日頃の鬱憤を晴らす時だな」
既に計略が成されている事を彼女は知らないようだ。
「私は参加しよう」
生贄一人、過去に女王様の格好をしてSMをしていた人が。
くくく……運によるがこれで美鶴先輩を体操服(ブルマー必須)にしたり、メイド服にしたりスク水(旧式)にしたりと自由だ。
雨の中、傘を差さずに歩いてもいい、それも自由だ。
それも私だ。
最後の何か違った。
「風花はどうすんの?」
「え、私ですか……?」
「あー、出来ればいてくれるとすっごく嬉しいんだけど」
「……」
よし、彼女は沈黙=羊たち。違う、肯定なんだ。
迷っているという事は、既に頭の中で答えは決まっている。そんな名言を聞いたことがあるのですよ。
殺すと思った時、既に相手を殺している!
プロシュートの兄貴お疲れ様です。
「アイギスは?」
「もちろん参加します、興味深いですから」
コロ丸は参加できないので、必然的に寮の殆どが参加している。
「さぁて、ここの中で空気詠み人知らずなのはどこのどなたかなぁ?」
テレッテはわざと大げさに聞こえるようにする。こうなるともはや参加せざるを得ない状況に落とされ、生贄は既に四人となった。
ゲームを始めるかね?
ニアYES
No
Good!
ダービーさんお疲れ様です。
「えっと……今ユノで確認をしたんですが、インチキとかは見つからなかったですね」
こういう時、あえて風花のペルソナは逆に役に立つ。本来であればインチキを見つけられたらお終いだが、今回はガチバトルだ。
彼女たちの警戒心を解く一番の方法は何を隠そう彼女たち自身の特殊な力による。
「じゃあ早速はじめるぜテレッテテッテッテー」
テレッテ落ち着けとここにいる男子、天田を除くメンバーは思った。
天田は既にテレッテの存在を抹消している。
【一回戦】
「王様だーれだ?」
「はい!」
いきなり当たったのはよりにもよって順平だ。いきなり欲望丸出しの命令を出すと女子共引くぞ。
「えーっと、まずはじめは5番の人がこのスクール水着に着替えてもらいます!!」
「ゲッ、あんた達やっぱそういう魂胆だったのね!?」
「岳羽、だがインチキがない事はお前たちがよく知っているだろう?」
「それは…確かにそうですけど」
「ってか誰5番の人?」
女子の面子は揃って手を横に振る。え、男子?
「……俺だ」
「Σ(゚Д゚;)」
「シンジ……お前かよ」
荒垣さん、何故あなたが5番なのですか?
「…却下するぞ! こんなの!」
「王様の言うことは!?」
「絶対!」
「行ってくればいいんだろ!!」
荒垣は背中に哀愁を漂いながら、女子用のスク水を片手に着替えに向かいました。
これからの事を想像すると本気で怖いです。
「……着替えてきたぜ」
「あ、あ、あ、荒垣……中々、似合って、いる、ぞ?」
美鶴先輩、それは禁句です。
ちなみに胸には『あらまき』と書いてあった。ある意味虐めかもしれない。
【二回戦】
「王様だーれだ?」
「私ですね」
今度は風花さんです。果たしてどれだけぶっ飛んだ内容が来るんでしょうか?
「えっと、では8番の人が一番寒そうな人に今着ているものを渡してください」
荒垣さんへの配慮と見て間違いないだろう。
「ブハッ!!」
荒垣さん、いきなり盛大に吹きました。
「……まさかシンジ?」
「寒そうな人と言うと……ミニスカのゆかりッチか?」
荒垣さん、良い意味でも悪い意味でもクジ運が強すぎです。
「何を渡すと言うの!?」
「それは勿論、今着ているものだ」
美鶴先輩鬼です。
「待て! どうやって俺はこれから過ごせばいいんだ!?」
「王様の言うことは!?」
「絶対!」
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」
荒垣先輩は腰タオルと帽子という謎の風体で戻ってきました。
ちなみに貰ったゆかりはどうしようもないので、とりあえず横に着用済みのスク水を置くことにしました。着るとは命令されてないので。
【三回戦】
「王様だーれだ?」
「はい!」
今度はリーダーだ。果たしてどう来るのか。
「ペルソナチェンジ、ルシファーで。じゃあ2番の人が王様である俺とポッキーゲーム!!」
「えっ、マジで!?」
ゆかりさん、ご愁傷様です。
「王様の言うことは!?」
「絶対!」
「さあポッキーはここに準備してある」
「手際良すぎるじゃない……」
両端のポッキーを加えて待機する二人。本来であればこれは甘いムードの中やるはずだが、野獣の血に目覚めているわけで。
片方は即効で折ろうと考え、もう片方は折られる前に辿り着けと思っている。
果たしてどうなる事やら。
「天田君、これが大人の汚さよ」
風花さん、何を教えているの?
「知ってます、この寮にいれば否応でも分かりました」
「さて、ポッキーゲーム,Get ready set!!」
ごくりと生唾を飲み込む。さぁ、隙あらば貴様の口ごと喰らい尽くしてやるという気迫しか見えない。
「Go!!」
なんか超高速でガリガリという音と共には先へと歩を進める。
あまりの気迫にゆかりは一瞬だけ戸惑ってしまった。
よし、イケるイケる!
某格闘家の口癖のようにガッツポーズを取る。
一方ゆかりは、マズい、このままでは性的な意味も含めて食われるという焦りから結論を一つだけ出した。
「わたぁ!!」
「ブベラァ!!」
「嘘ッ!?」
「前が見えねぇ……」
彼女は顔を即効で方向転換させ、一瞬でポッキーをへし折った挙句、その勢いで顔面に向かって掌底を放っていた。
「岳羽の勝利だ。次のゲームに向かうぞ」
「気絶しているため、一つ余りますが」
「王様以外の中で最後である8番を一旦退避させろ。それで続行だ」
【四回戦】
「王様だーれだ?」
「俺だ」
今度は真田先輩。
「明彦、お前は何をするつもりだ?」
「そうだな……6番が俺特性のプロテインの味見をしてくれ」
それどこのテニスの計算する人?
「……私だ」
今度は美鶴先輩だ。
「……どうしても飲まなくては駄目なのか?」
「当たり前だ、俺特性の汁だからな」
なにこのエロスな空間?
「王様の言うことは!?」
「絶対!」
「くっ、ゴフッ……くっ、ふぅっ! あ……不味……」
不味いと言いながらちょっと白濁した液体を口から零しつつ、美鶴先輩は全て平らげた。
うわぁ、マジエロス。順平さん、前屈みにならないでください。
「何故伊織は前屈みになる?」
「仕方ないことです真田先輩」
荒垣先輩は腰タオルだけじゃ物足りないのか、帽子を股間に持ってきました。
「大人って汚いよ母さん……」
「天田さん、現実逃避をしないでください」
【五回戦】
「復活!」
ここで先ほど昇天した、意識を取り戻しました。
「四回戦参加しなかったの勿体無いな」
「何があった?」
「美鶴先輩が真田先輩の白濁した液体を全て飲み干した」
「ここ全年齢だよね?」
いや、間違っていないのだが、表現が明らかにまずかった。
「王様だーれだ?」
「はい、私です」
今度はアイギスさんです、名前で指せない事を知っているため、彼に向かって何かとんでもない命令をしないかと冷や冷やものでした。
「では……1番の人はこの服装に着替えてください」
「ブハァッ!!」
「順平……」
順平さん、何故あなたが体操服、しかもブルマーセットという変な組み合わせになるのですか?
「王様の言うことは!?」
「絶対!」
「うぉぉぉぉ!! チドリ……俺、がんばるよ……」
「ただいま帰ったぜ……」
「はっはっはっ! 何その格好!?」
ゆかりのツボに入ったようで、順平+ブルマーという破壊力抜群の服装はもはや笑い以外込み上げてこない。
【閑話休題】
現状
優也:テンプルに殴られた跡、ちょっと興奮気味。
順平:体操服着用。ブルマーもセットだよ。
真田:白濁した液体を美鶴先輩に飲ませるという暴挙をしたが、彼自身その行動がどうまずいのか分かってない。
荒垣:腰タオル一枚、現在股間に帽子を乗せている。
天田:現実逃避。
ゆかり:ポッキーゲーム後のためちょっと顔が赤い、やはり女の子か。掌底の辺りが痛い。
風花:荒垣先輩を素っ裸にした張本人。
美鶴:口の中にドロドロした液体がまだ残っている。あと口元がテカテカしている。
アイギス:順平を異様な格好にさせてしまっている。
コロ丸:諦観。
【六回戦】
「まずいぞ……このままでは『女子にコスプレをさせよう作戦』が実行できなくなる」
「だが服装はアイギスの策謀によって伊織が着ている。それと岳羽の横にあるシンジが着用済みの二つだ」
「余っているものはボンテージとメイド服か」
「仕方ない、とりあえず流れに任せるよ。イカサマは出来ないし」
気を取り直していきましょう。
「王様だーれだ?」
「はい、僕です」
今度はちょっと自己嫌悪と現実逃避し続けている天田少年小学生でありショタ。
「じゃあ7番の人、ボンテージを着てください」
ちょっと投げやりな天田少年。あえて女王様の方を強要させる辺りそちら系かと思ってしまう。
「はい……ちょっと待っててください」
「Σ(゚Д゚;)」
風花来ましたか!? 順平さん、心の底からのガッツポーズをとらないでください。
「やばいぜ、風花の女王様ファッションだぜ、これマーラ様危険信号発してるんですけど」
「うろたえるんじゃない! ドイツ軍人はうろたえるんじゃない!」
「お前らが一番落ち着いてないぞ」
「サンキュー王様、俺一生アンタについていくよ!!」
「お断りします」
「あの……ちょっと恥ずかしいんですけど……」
「なかなか似合っているぞ山岸」
「美鶴先輩、フォローになっているんだかなってないんだか分かりません」
赤いハイレグのボンテージに身を包んだ風花は攻撃力が上がってます。
何故か片手に先別れしている鞭を持っているのは気にしない方向にします。
【七回戦】
「王様だーれだ?」
「俺だ!」
とうとう荒垣先輩が王様となる。現状が現状なだけに彼の命令なんぞ端から決まっている。
「三番のヤツ、俺に服を貸せ!」
「私ですね」
「Σ(´Д`lll)!!」
数分後
荒垣先輩。とうとう女子、アイギスの制服に身を包む。
「シンジ……」
「アキ、何も言うな」
【八回戦】
「王様だーれだ?」
「私だ」
今度は美鶴先輩です。果たしてどんな内容が来るのか?
「ふむ……お前に一つ質問があるが、服装は一着ずつしかないのか?」
「いや、予備も含めて後一着です」
美鶴先輩はその質問の後、悪戯ッぽく微笑を見せた。男先輩方がちょっと撃沈気味です。
「よし、2番と6番はメイド服に着替えること」
「グブハァッ!?」
「え、せっかく文化祭はスルーできたのに!」
文化祭云々、つまり片方はゆかりッチ。ではもう片方の男子と思われる人は?
「おい親友、俺だって体操服なんだぞ……お前も腹括れ」
「何だかんだ言って皆さん満更でもないんですね」
いやいやいやいや、それは無いと心の底から誓いたい。
「王様の言うことは?」
「絶対でした!! 着替えてきますよ!!」
ゆかり、そして誰であろうリーダーは自室でメイド服を着用する羽目になりました。
「な、何で本編でも辛うじてスルー出来たのに……」
「俺……何かに目覚めそう」
「今なら戻れます。エスケープロードを使いますか?」
「NO!」
「なるほどなー、これが俗に言うペアルックですか」
何か違う。制服なので、ペアルックとは違うんですよアイギスさん。
あなたの言う言葉が当てはまるのなら、学校は殆どペアでは済まされないルックです。
【九回戦】
「王様だーれだ?」
「よし、最後の私だね!」
「キリが悪いから十回戦までだけどね」
「じゃあね、8番は今からその格好でコロちゃんの散歩に行ってもらいます」
現状としては、順平、リーダー、風花、荒垣の四人に当たってしまったらもう泣くしかない。
「良かった、僕です」
天田少年、偶然にも始めての被害が犬の散歩。これはまだ助かっている方だ。
皆で彼を見送ると、最終決戦へ向けての相談になった。
「しかし俺だけか。何の被害を受けてないのは」
真田先輩、結構運が良いみたいです。
「代わりといっちゃ何だが俺がスゲェことになったぞ」
「スク水、全裸、女子セーラー服……」
荒垣先輩、お疲れ様です。
【最終決戦】
天田少年が戻ってきたことで、最後の決戦の火蓋が今落とされた。
「王様だーれだ?」
(ペルソナチェンジ、ルシファーから運の女神ラクシュミ!)
「よし、俺だ!」
イカサマではないものの卑怯技を使って最後に取り掛かる。
「で?お前は最後に何を命令するんだ?」
しばし熟考。誰とは指定出来ないので、必死に考えた挙句、こんな命令になった。
「この部活は表向き奉仕活動となっているから、今着ている服装で寮の前の掃除を皆行ってください」
「もはや王様ゲームじゃないΣ(゚Д゚;)」
「うう……視線が凄い痛いです」
「言うんじゃない風花、俺なんて、俺なんて化け物を見る目で見られているんだぞ……」
「なんか僕まで同類扱いされるのが辛いです……」
「テメェら……俺なんて……」
そんな中。
「げっ、友近来るじゃん!!」
「どうでもいい」
クラスメイト約一名第三種接近遭遇。
「よう順ぺ……失礼しました、人違いです」
「誤解だ友近! これは……」
「俺のクラスメイトに女子の体操服を着るような趣味を持つ者はいないはずだ。って、なんか見た事ある奴らはメイド服……」
「お帰りなさいませご主人様」
悪乗りしすぎです。そして友近全力脱兎。
「さて、そろそろ終了しよう」
「友近君さぁ、何で私のメイド服には何一つ触れなかったんだろう?」
「年上専門であるのとメインヒロインの中で一番人気が無いからな」
「何でそんな嘘言うのよ!?」
「某巨大掲示板で一番スレが動いてないし。というか他ヒロインより下手すれば倍以上スレ以上離されているし」
「うわぁ、かなり凹む」
【総評】
アイギスより
「リーダーのメイド服が似合っていたのは仕様ですか?」
荒垣さんより
「……今度こそは」
テレッテより
「いや、俺の事は触れなくていいから他のコスプレについて語ろうぜ」
美鶴先輩より
「あれは不味かった……苦くてドロッとしていて口の中に詰まりそうになって少し臭ってそれでいて……」
真田先輩より
「胸がモヤモヤする」
風花より
「これはこれで新しい世界というのですか?」
天田より
「うん、リーダーじゃないですけどどうでもいい」
ゆかりより
「せっかくメイド服から逃げられたのに……美鶴先輩狙ってましたね?」
優也より
「スク水を結局最後まで来ていた人がいないのが痛かったよ」
コロ丸より
「わふ……(人間って、面白ッ!)」